3.11 あの震災から一年後の今日
am 5:00。
携帯のアラームの音が鳴った。
三月に入ったけれど、まだまだ東北の朝は身が凍るほど寒い。
前日に用意しておいたカメラバック、バックパック、犬のバック三つを持って車に乗り込んだ。
そしてカーナビに目的地をセット。
行き先は、
「南三陸町志津川」
そう、あの大震災から今日で一年を迎える。
どうしても僕は今日という日に、家でジッとしている事が出来なかった。
鶴岡、朝日、寒河江、村田、仙台と雪が降っていたけど交通量は少なく、順調に進んだ。
震災から一年を迎えた仙台の街の様子を自分の目で見たくなり、
途中、高速を降りて街を車で回ってみた。
閑散というかグレーというかブルーというか...
朝早いし日曜だし冬だし、という言い訳も考えたが余りにも寂しく悲しく侘しく、
学生の頃に遊びに行った華やかな「仙台」という印象が打ち消された。
ただただ僕は、フロントガラスの向こうにそびえる、
グレーのビル群を眺めて走るしか無かった。
僕は車を走らせた。
目的地に近づくに連れて、周りの景色も徐々に変わって来ている。
北上川沿いに連なる山々。
その途中では、いくつも震災の影響でと思われる道路補修工事が行われていた。
そして少しずつ、
自分が緊張してきているのがわかった。
....そして目的地へ。
宮城県本吉郡南三陸町志津川、
あの震災から一年が経った、
2012年3月11日、
今現在の実際の様子です。
一年365日8760時間、経った今日。
テレビでは復興、復興と報道している。
テレビでは芸能人達のボランティアや、仮設住宅に住んでいる被災者達の笑顔だけを大きく取り上げ、
復興には程遠い、被災地の現状を国民に伝えたがらない。
伝えていない。
きれいにはなっているが、ただきれいになっただけ。
瓦礫が一カ所に集まっただけのこと。
被災者達を元の生活に戻す事が最重要な事で、
その為の活動、行動がまったくされていない様に僕は感じた。
遅い。
遅すぎる。
これが日本という国。
僕は瓦礫の上を歩きながら、
被災地、被災者の為に何も出来ない自分にいらだった。
「待ってたら、いつまでたってもこのままだ。」
帰りに寄った、仮設のコンビニ内での地元の人たちの会話が心に響いた。
そして帰りの車内で二時四十六分を迎え、
自分にしか出来ない事を考えていた。
伝える事。
僕にはこれしか無いと思った。
ちょっとでも多くの人に色んな形で事実を伝え、
それが波紋の様に広がって、
一日でも速い復興にちょっとでも繋がればと。
そして絶対風化させない!
がんばれにっぽん!
がんばれ東北!
by squarebowl
| 2012-03-15 18:30
| 日常