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#22-ロッキー2   ダルシー~タオス



ロッキー越え二日目。

朝5時。

シャワーを浴び、チェックアウトの準備をする。

もう毎日毎日こういう移動の生活を繰り返していると、起きてから出発までの段取りが

とても早い。

最近では30分位で出来るようになった。



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朝日が昇る寸前に出発。

今日は本当に長丁場になるだろう。

このダルシーから目的地タオスまでおよそ、180km。

ご存知の通り、ここはロッキー山脈。

これからどんな事が待ち受けているか、想像さえも出来ない。


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朝から相変わらずの上り坂。

しかし昨日の夜に太ももを氷で冷やしたので、今はきついと言う感じではない。

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誰も通らない道をひたすら僕は東に向け、ペダルを漕いだ。

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昨日に引き続き、漕いでも漕いでも進まない。

向かい風の抵抗を少しでも軽くしようと、僕は下を向いて走った。

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ダルシーから40km程走ると、次の町チャマに到着。

三時間もかかった。


朝ご飯も食べず走って来たので、カフェのハンバーガーコンボを朝から食べた。

チーズハンバーガーとフライドポテトとドクターペッパー。

さすがに朝からフライドポテトはきつかったが、この先いつ食べれるかわからないので

カロリーをいっぱい取っとこう。


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風が強いのがわかるだろうか。

チャマを経由し、今度は南下しなくてはならない。

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めちゃめちゃ平和そうに見つめてくれているが、今日は本当にごめん

時間が無い。

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途中のストアにて。

今日は日曜日と言う事もあり、これからキャンプしに行くんだろうなという家族がいっぱいいた。


そしてチャマから30km程走り、南下が終了。

今度は再度東に走る。


ここからの70km、情報が余り無く下調べさえすることが出来なかった。

標高さえもわからない。

本当に自転車で通れる道かもわからない。


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でもこの道がタオスへの最短の道。

迷ってる暇は無い、進もう。

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怖いぐらいに車が通らない。

音もしない。

聞こえるのは僕のペダルを漕ぐ音だけ。。。

もうこの時点でやってしまったと思っていた・・・


相変わらずの上り坂と風と、向こうの空には雨雲さえ見えている。

段々雲が僕の頭上を覆い、雷が鳴り始めた。。。


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強い雨が降り始め、最初は雨宿りしていたが雲をずっと見ていると、

まったく動いていない。

ここからまだまだ距離もあるし、この道に入ってから更に道が急勾配になり、

ほとんど歩いている分進んでいない。


雨の中進んでいこう。。。


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車はほとんど通らず、雨の中ただ自転車を押している。

自転車を押して進むのがやっと。

あのカーブを過ぎれば下っているだろうと考える。

そんな事を雨に打たれながら永遠と続けていた。


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幸い、標高が上がっている分気温も下がり、水の消費が少なくなっている。

ただ現在時刻14時、朝ご飯から4、5時間経過してしまっている。

しかもいつもの道より体力、エネルギーを使っている。


レインジャケットのポケットにピーナッツを流しいれ、歩きながら食べよう。

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もう相当登ってきている。

止まない雨もそうだし、この先が見えない道。

しかも四時間ほどで25km程しか進んでない。

タオスに今日着くのは完全に無理だな。。。


まだここから100kmもある・・・

タオスで待っているパパとトーマ君には申し訳ないけど・・・

昨日もトーマ君からメール来て、待ってますと言われたし、俺も頑張って絶対行くって言ってしまった。。

どうしよ・・・



そんな事を考えながらとにかく一歩一歩歩いていた。

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そして、この標識がやっと遠くから見えてきた。。。

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この標識は急勾配で下りますよという標識。

うれしかったが、正直下るという事はまた登る可能性もあるのでそんなに期待はしていなかった。

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タオスまで95km。

現在5時。

これから下りがずっと続いたとしても、時速20kmでも5時間かかる。



・・・きびしいな。。


完全に夜になる。




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とにかく下って行った。

サイクルコンピューターを見ると、時速52km。


下っている途中、

ELEVETION 1?#$%&という標識がなんとなく見えた。

1ははっきり見えたがその他がスピードのせいではっきり見ることは出来なかったが、

僕は今日標高3000m以上の所まで登ってきた事になる。


この体の疲労も納得する数字である。


本当にきつかった・・・




そして暫く下った。。。

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遠くの方に黄色い物が見えてきた。


地上であった。


そして久しぶりに町に到着かと思ったら、なんと廃墟寸前の町。

当然店など無い。

異臭もするしゴミだらけ。。


しかも走っていると野良犬が吠えながら追いかけてきた。

その犬の吠えた声で近くにいたもう一匹の犬も追いかけてきた。

僕の自転車の左右に二匹の野良犬。

犬は舌をブルンブルン震わせながら、よだれを垂れ流し漕いでる僕の足に噛み付こうとする。

体系見た目ほとんどドーベルマン。


今までの経験上、犬も馬鹿ではないから交通量のある道路には一切線を引いたように

近づかないが、ここはほとんど車が通らない事も犬が知っている。


足に噛み付こうとする度に犬の顔面を蹴り上げる。

すぐさま反対側の犬も噛み付こうとする、避ける。




そんな事を1kmはやっていただろうか。

僕も心臓が止まりそうなぐらい、必死にペダルを漕いでいた。

そうするとこの一本道が下り坂に入った。

チャンスと思い、僕は立ち漕ぎしなんとか振り払う事が出来た。



本当に今回は焦った。

こんな思いをするのはもう一切いやなので、

何かこれからもあるであろうから本気で対策を考えなくてはならない。。。






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そんな事もあり希望だった町も通り過ぎ、もうこの先タオスを目指して走る他なかった。

タオスまでの残り50kmの道のり、

陽も既に傾き始めているので、とにかく最後の力を振り絞り必死で進んだ。。。

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陽も落ち、街灯も無い。

初めての夜間走行。

ライトをバッグにくくりつけ、必死で走った。

たまに通る車に引かれないように、車が来るたび砂利道へ逃げまた走る。






そしてタオスの中心街にやっと到着すると、三日前にもらったパパとトーマ君が泊まっている

ホテルの住所を取り出し、まだ電気が付いている店に押し入りホテルの場所を聞いた。



二回ほど聞いた。


そして・・・・








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泊まっている部屋に行くとまだ起きていた。

そして、びっくりしていた。


そして夜遅いのにも関わらず、まだ開いているレストランに連れて行ってくれステーキをご馳走してくれた。




やっと人がいる所に着いたという安堵感と、

約束を守れたという安堵感。



そして信じて待っててくれたパパとトーマ君。



今日は本当に色々な事がありすぎた。

今日は色々反省すべき点が本当にいくつもある。




このままでは危険すぎて無茶すぎて、本当に本当に体が滅びてしまう。




一度ゆっくりこの旅と自分を見直してみよう。。。






走行距離   195km
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by squarebowl | 2011-07-24 11:31 | ニューメキシコ | Comments(3)
Commented by ちゅうじょう at 2011-07-28 18:43 x
ホントに生きてここまで来て、よかったねえ。
アトラス(アメリカ地図)を開いて、どこを走っているのかチェックしてました。
良かった、よかった。
パパとトーマ君、嬉しいですねえ。

じっくり見つめなおすもよし、自分らしく行くのもよし!
でも、生きて帰ってきてね。
Commented by suwa at 2011-07-28 22:46 x
犬危ねがったの~‼
咬まいねぐでいがった。
この先は、もっと過酷だぞ。
ニュースで報道されているような、立ち入り禁止区域だとかあるしの。
パパとトーマから良いやべ聞いで判断せーば良いあんねが‼
Commented by ケッパ at 2011-07-29 17:03 x
標高3000mって地上の3分の2くらいしか酸素ないはずなんだけど、よく突破したなって思う!スゴい!!
旅の出会いって本当いいなって感じる。心の支えになるというか。一期一会って大切!
あと、ニュースでやってたけど、今アメリカ熱波らしいから十分気をつけてね!!